母の突然の異変
先日、母が、もしかして認知症?と思うような状態になった。 結果的には、薬の飲み合わせが悪かったようだ。先日から新たに処方されていた薬を止めてみると、一週間で母は元の状態に戻った。 それまで母に認知症の兆しはなかったので、私と姉は急な母の異変に慌てた。 こんなに急に認知症になることがあるの? これからどうすればいいの? そもそも何科に行くの? 等々、姉も私も何もわからない。
互いに不安
それにしても、何も分からなくなってしまった母はまるで赤ちゃんのようだ。そして、時折、不安そうにこちらの様子を伺うような表情もする。 おかしくなってしまったと自分でも感じているのだろうか。 姉も私も切なくて涙が湧いてくる。 一方で、これから介護が始まり、自分の生活がどう変わってしまうのか、不安が頭をよぎる。今まで知らなかった世界に足を踏み入れることになってしまった、という感じだ。 こんなとき、パニクっていいことは何もない、冷静になるのが一番だと、自分に言い聞かせる。
市に電話
そのとき、両親を介護している職場の同僚の言葉を思い出した。 「最初はとにかく市に電話だよ。」 今日はあいにく日曜日。 ダメもとで駅前の市の出張所に電話をしてみる。 繋がった!しかも感じのいい電話応対。 それだけでも安心する。 介護申請に必要なものと、申請から開始までの目安を教えてくれた。 的確な案内に気持ちが落ち着く。 その後、近くの包括支援センターに電話してみる。繋がらない。やはり休みのようだ。
様々なサービスとアドバイス
翌朝、職場に向かっていたとき、スマホが鳴った。 包括支援センターの人が前日の着信履歴を見て、朝一番に電話をかけてきてくれたのだ。 どうされました?に始まり、今後の流れ、そして、病院の先生との付き合い方まで教えてくれる。 「通院されてる病院を今後変える場合、勝手に変えたりせず、先生と上手くコミュニケーションを取って、スムーズに移りましょ。」 「何より大事なのはお母さまのカルテがちゃんと引き継がれることですからー」 等など、今後を見据えてだろうか。お医者様との付き合い方までアドバイスをくださる。 本当に有り難い。
そのあと、私は、通勤電車の中で「認知症 病院 ○○市」で検索してみた。 あるサイトが出てきた。 登録し、症状を細かく打ち込むと、ボランティアでお医者さんが一般的見解と何科を受診すればいいかを無料で教えてくれるのだ。1時間程度の間に二人のお医者さまから回答を得ることができた。 こんなサービスがあるなんて。知らないことばかりだ。
そして、私はいつも通り職場へ。 介護をしている同僚が、「脳のMRI検査は受けたほうがいいよ。」と。 先ほどの回答とこの先輩のアドバイスで、まずは脳のM RI検査を受けるために脳神経外科・内科だと判断。早速テレワーク中の姉に電話する。 姉の方でもいろいろと調べていて、同じ見解を得ていたようだ。 姉がいて良かったと今更思う。
思うこと
幸いなことに母の脳に異常はなかったが、近々両親を連れて地元の包括支援センターを訪ねることにした。 80歳と84歳の両親には何があってももうおかしくないのだと今頃になって自覚する。 そして今回何より思ったこと。 職場の人達、土日に働いてる市の窓口の方々、包括支援センターの方、ボランティアで情報を提供してくれる先生方、そして、姉。 いろいろな人達に支えられての毎日なんだなぁと。 こんなことがないと意識できない自分が情けない。 皆さん本当にありがとうございました!!(了)