★初めての介護申請
8月のお盆休みに母の介護申請のために近くの包括支援センターに行きました。
市の窓口より包括支援センターに行ったほうが手続きが早いと聞いたので、こちらに最初に行ったのですが、初めての介護申請だったので包括支援センターを案内されたのかも、と思っています。
その包括支援センターとは一体どんなところか?みていきたいと思います。
★包括支援センターとは
聞いたことはある、新聞とか市の広報で目にしたことはある、という方が多いかもしれません。
ひと言で言うなら、「その地域の高齢者介護のよろず相談所みたいなところ」です。(正確に言うと、高齢者に限らないサービスを提供しています。成年後見業務、権利擁護業務もあります。)
実際行ってみて感じたのは、介護初心者に優しいところ、という印象でした。
分からないこと、不安なことをざっくりと聞いてもOKな雰囲気です。
私が母と訪ねて、対応してくださったのは、社会福祉士さんでした。
包括支援センターは、社会福祉士、ケアマネ、保健師さんが連携して働いてるところです。
★訪ねた包括支援センターの様子
そんな所に包括支援センターあったっけ?と思いながら訪ねると、、この地域で少し大きめくらいの病院の側面の一角に、「〇〇〇地域包括支援センター」の文字が。
え?この病院が、運営してるの?どういうこと?と思い調べてみると、、
包括支援センターは、市区町村の事業で、外部委託も可能な事業とか。むしろ最近は各市町村直営より外部委託が増えてているようです。
私が訪ねた包括支援センターは、特定医療法人が受託していました。参考
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/chiiki-houkatsu/dl/link2.pdf
★包括支援センターは実際何をしているところ?
高齢者介護のよろず相談所と先ほど書きましたが、「要支援認定を受けた人の支援事業」も包括支援センターで行ってます。
介護認定は大きく分けると支援レベルと介護レベルがあり、その中で更に段階分けがされます。(要支援1・2、要介護1〜5の合計7段階)
包括支援センターでは、要支援1・2の方の支援事業も担っています。
実際、私が行ったセンターでは、要支援の方とお元気な地域の高齢者が参加できる「筋力アップ体操教室」「ヨガ教室」などの掲示がありました。まだまだ動ける方の身近なサポート場所としても機能してるようです。業務範囲は非常に広いです。
★初めての介護申請なら包括支援センターがおすすめ?
市の窓口は、申請受付のみといった感じで、介護の相談をあれこれする雰囲気ではありません。事務的な印象です。
一方、包括支援センターは社会福祉士さんなどが常時居るので、介護の心配ごとも含めていろいろ相談できます。
市の窓口は普通の事務の窓口の方が多いので対応の違いは当たり前とも言えます。
★こんなときは市町村窓口を訪ねたほうがいいかも。
・申請が初めてでなく勝手が分かってる方
・手早く申請を済ませたい方
・本人を連れていくのは無理な状態で、ある程度知識のある方
・介護保険証を紛失している場合
こうした場合は、直接に市町村の窓口に申請に行った方が手早く済みます。
最近は遅くまで開いてる市町村窓口も多いので、家族が仕事帰りに申請を手早く済ませることも可能になってきています。
介護保険証を本人は先々利用するなんて思ってもなかったり、また、すぐ利用するものでもないので、必要となったときに家族が探してもどこにあるのか分からないこともあります。母の場合がまさにそうでした。
そんなときは、介護申請と介護保険証の再発行申請を同時にしますので、市の窓口に最初から行ったほうが手続きは一度で済みます。
私は初めてで不安だったのと母も歩けるので先ず包括支援センターに一緒に行ったのですが、母が介護保険証を紛失していたので、結局、翌日に市の窓口にも行くことになりました。
★介護申請の仕方
・申請に持参するものは、本人の介護保険証だけ。
これだけ持っていけばOKです。
案外シンプルなのにびっくりしました。何か煩雑な手続きがあるのでは、と勝手にイメージしてました。
かかりつけ医を記載するので、メモか診察券を持っていくか、病院名と医師名が分かるといいです。
★申請は誰がするのか?
本人と一緒に行ってもいいし、家族が一人で行って代理申請してもOKです。
家族にとっても初めての申請で、本人がまだまだ歩けて、包括支援センターが近くなら本人連れて散歩がてら一緒に行くのもいいと思います。
社会福祉士さんが丁寧に話を聞いてくださるので、うちの親はニコニコ嬉しそうでした。
自分の身体の状態をいろいろ聞いてもらいたいという気持ちは、お年寄りに限らずあると思います。一生懸命聞いてもらえるのは高齢者の方は特に嬉しいように思いました。
一緒に行くような状態ではないけれど、家族も初めての申請でいろいろ聞きたい場合は、家族が包括支援センターに赴き申請するのがいいと思います。
介護申請も2度目だったり、介護保険証を紛失していたり、介護の知識もあるのなら、市の窓口に家族が一人で行って、本人の代わりにさっと申請しましょう。
★申請した後の流れ
・主治医に申請した旨伝えておく
記載したかかりつけ医に、市の介護保険課から、「主治医意見書」が郵送され、主治医が記載して返送するようです。
主治医には前もって介護申請をした旨を伝えておくとスムーズです。
私は病院に電話で伝えました。
かかりつけ医がない場合は、状態に応じて指示があるようです。
・市の調査員が本人の状態の調査に来ます。
家族が立ち会えるなら立ち会います。私は仕事で立ち会えなかったのでテレワーク中の姉にお願いしました。申請してから、1週間くらいで調査員の方が来ました。
・認定の結果通知が郵送される。
主治医意見書と調査員の調査結果が介護認定調査会に諮られ、その決定が郵送されてきます。
母の場合、介護レベルの認定結果と、新しい介護保険証(紛失していた為。)と、負担割合証が郵送されてきました。
申請から約4週間でした。
★ケアマネさんに連絡をとる
いいケアマネさんを知っているのなら、家族が直接連絡を取って、その方がOKなら、その方の所属する事業所と契約し、そのケアマネさんが担当になります。
ケアマネさん情報がない場合は、包括支援センターに連絡して紹介してもらいます。
その後の介護計画の良し悪しはケアマネさん次第とよく聞きますので、いいケアマネさんを見つけたいところです。
母の場合は、近所の方からいい方を紹介していただきました。
★意外と知られていないこと
介護保険は、40歳から64歳の第二号被保険者も特定疾病に該当する場合は、利用できます。
65歳以上の高齢者の方の介護利用だけではありません。
考えてみると、40歳以上も保険料を納めている被保険者なので、利用できるのは当たり前なのですが、高齢者のほうがクローズアップされがちなので意外性を感じてしまうと思います。
詳しくは厚労省ホームページのこちらに分かり易く書いてあります。
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/2gou_leaflet.pdf
九段南行政書士事務所