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2020.9.13 COLUMN

尊厳死宣言公正証書を検討してみませんか。

  • 尊厳死宣言公正証書は公証役場で作成されます。

⑴そもそも尊厳死とは、

「回復の見込みのない末期状態の患者に対し、生命維持治療を差し控え、又は中止し、人間としての尊厳を保たせつつ死を迎えさせること」

と一般的に言われています。

⑵尊厳死宣言を希望される方の思い

尊厳死宣言を検討される方は、近親者が長期間にわたって看護付き添いする苦労を見てきている方、身近な人を早くに亡くして死について普段から考察している方、自分自身が病気、老衰等で、近いうちに判断能力がなくなる恐れを抱いている方が多い印象です。

皆さん、自分の在り方、終わり方への意識が高く、自らの人生を最後まで自ら判断し、決断しようとする姿勢を持たれています。その意思の根底には、周囲の人に迷惑をかけたくない、負担をかけたくない、という優しさや思いやりがあるのを感じます。

⑶尊厳死宣言の具体的な内容

尊厳死宣言公正証書の内容がどういうものか簡単に一般的なケースを説明します。

<第1条>で、尊厳死の意思を明確に宣言します。「私が将来、病気、事故又は老衰等により、現在の医学では不治の状態に陥り、死期が迫っている場合に備えて〜」といった文言で始まります。続いて、「そうなったときは死期を伸ばすためだけの延命措置はしないで欲しい。」との要望を明記します。

<第2条>は、家族に了承を得ている旨、そして、了承している家族の名前を明記します。

<第3条>は、家族や医師が尊厳死の要望に沿って行動したことにより刑事責任を問われることのないよう、一切の責任は自らにあると述べます。

<第4条>最後になりますが、この条では、この宣言は健全な状態のときにしたものであり、自ら撤回しない限りこの宣言の効力は維持される旨が述べられます。

作成されたからといって、尊厳死の実現が保証されるものではありませんが、日本尊厳死協会によると、こうした宣言が、終末期の医療において生かされたと感じる遺族は9割超にのぼるそうです。

⑷尊厳死宣言を公正証書で作成するメリット

主に2点メリットがあります。

①公証人が、本人の判断能力を確かめた上で、本人の宣言を録取して作成される。

②公正役場への手数料は1万数千円と安い上に、尊厳死宣言公正証書の原本は半永久的に保存される。

①は、宣言当時、本人の判断能力に問題ないことと、確かに本人が尊厳死の希望を述べていたことが、法律専門家であり公正な立場でもある公証人に確認され、記録されているということは尊厳死宣言の実効性を高めることに繋がります。

②は、保管代が実質無料で半永久的に重要な文書(尊厳死宣言公正証書原本)が保存されることを意味します。かなりお得かつ安心なサービスだと思います。原本は役場に保存されますが、宣言者には、正本(原本と同じ効力の写し)と謄本が各1通ずつ渡されます。

この2大メリットにより、当事務所では、尊厳死宣言は公正証書で準備することをお勧めしています。尊厳死を希望する率直なお気持ちを宣言書にどう表現するか、また、了承を得ている家族が未成年の場合等、状況は様々かと思います。ご相談頂ければと思います。九段南行政書士事務所